Japanische Klassiker mit Furigana
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こくをみる
古句を観る
柴田 宵曲
Lesen Sie 古句を観る (こくをみる) von 柴田 宵曲 (しばたしょうきょく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 166.028 Zeichen · 333 Bildschirme
「芋の葉や蓮かと問へばかぶりふる」という句の如きは、芋の葉と蓮の葉とが似ているという、『万葉』以来の問題を取入れたので、蓮かと問うたら、芋の葉がかぶりを振って否定した、という結果になっている。けれどもこの唐黍の句には、そういう寓意はなさそうに見える。作者は大暑にじっと立っている唐黍を見て「かぶりもふらぬ」といったまでであろう。俗謡子の材料になった芋の葉などでないために、それほど俗に陥ってないようである。
ほめられて小歌やめけり夕涼 微房
夕涼をしながら何か小唄を口吟んでいると、うまいぞといって褒める者がある、それっきりうたうのをやめてしまった、というのである。「ほめられて」といっただけでは、相手の様子は何ともわからぬが、どうもこれは見知越の人らしくない。誰だか知らぬ人に声をかけられたので、多少ばつが悪くなって、やめてしまったものと思われる。
『遠野物語』の中に、山を越えながら笛を吹いていると、白樺の茂った谷の底から、何者か高い声で「面白いぞう」と呼わる者がある、薄月夜で連も大勢あったが、一同悉く色を失って逃げ帰った、という話が出て来る。この話は慥に読者をぞっとせしめるだけの気味悪い力を持っているが、微房の句の褒め手はそう物凄い者でもあるまい。