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Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(一)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme

Aozora Bunko

しかし、同役たちの等しく選んだ捜査方針は、申し合わせたようにみんな常識捜査でありました。すなわち、第一にまずかれらは、当日見物席に来合わしていた一般観客に当たりました。坂上親子に似通った親子連れのものが見物の中に居合わさなかったか、だれか疑わしい人物の楽屋裏に出入りしたものを見かけなかったか――というような常識的の事実から捜索の歩を進めていたのでした。それから、最後の最も重大な探索方針として、かれらは等しく与力次席の坂上親子に疑いをかけていたのです。

けれども、右門の捜査方針は、全然それとは正反対でありました。あくまでも見込み捜査で、疾風迅雷的に殺された本人――岡っ引き長助の閲歴を洗いたてました。いずれ遺恨あっての刃傷に相違なく、遺恨としたらどういう方面の人物から恨みを買っているか、その間のいきさつを調べました。

しかし、残念なことに、その結果はいっこう平凡なものばかりだったのです。判明した材料というのは次の三つで、第一は長助が十八貫めもあった大兵肥満の男だったということ、第二はまえにもいったように葛飾在の草相撲上がりであったということ、それから第三は非業の死をとげた三日ほどまえにその職務に従い、牛込の藁店でだんなばくちを検挙したということでありました。