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Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(一)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme

Aozora Bunko

しいて材料にするとするなら、最後のそのだんなばくちの検挙があるっきりです。

で、かれは念のためにと思って、お奉行所の調書について、そのときの吟味始末を調査にかかりました。と――まことに奇怪、検挙事実は歴然として人々の口に伝わっているのに、公儀お調べ書にはその顛末が記録されてなかったのです。

「臭いな」

と思うには思いましたが、しかし何をいうにも検挙に当たった長助本人がすでにこの世の人でなかったから、疑惑の雲がかかりながら、それ以上その事件を探求することは不可能でありました。とすれば、もはや残る希望は伝六の報告を待つ以外になかったので、右門はお組屋敷へ引き下がると、じっくり腰をすえながら、その帰来を待ちわぴました。

やがて、その三日め――首を長くして待っていると、ふうふういいながら伝六が帰ってまいりましたので、右門はすぐに尋ねました。

「どうだ、なにかねたがあがったろう」

「ところが、大違い――」

「ええ、大違い?」

目算が狂いましたから、右門もぎくりとなって問いかえしました。

「じゃ、まるっきりめぼしがつかないんだな」

「さようで――おっしゃったとおり、まず第一に凌英っていう彫り師を当たったんですがね。