Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(二)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme

Aozora Bunko

ことに、自分が先に手を染めて、屋形船の底の穴を見破った自慢がいくらかてつだっていたものでしたから、ことごとく鼻高の伝六でした。

「どけッ、どけッ。安できの米の虫がまごまごしたって、道ふさぎになるばかりじゃねえか。暑っくるしいから、やじうまはどぶへへえれよッ」

すぐともう名人のせりふを受け売りしながら、肩で風を切り、ありったけの蘊蓄を傾けて、いらざることをべらべらとしゃべりつづけました。

「ね、だんな、それであっしゃこう思うんですがね。聞きゃ、あの小町美人、たんざく流しで婿選みするっていうんでしょう。だから、きっと、あの式部小町に首ったけのとんまがあって、思いは通らず、ほっておきゃ人にとられそうなんで、くやし紛れにあんなだいそれたまねしたんだろうと思うんですがね。どうでしょうね。違いますかね」

「…………」

「ちょッ。こっちへお向きなせえよ。あっしだっても、たまにゃ眼をつけるときがあるんだから、そんなにつれなくしねえだってもいいじゃござんせんか。だから、こんなにも思うんですがね。いまだにあのとおり行くえのわからねえところを見るてえと、下手人の野郎め、騒ぎの起きたどさくさまぎれにべっぴんをかっさらって、無理心中でもしたんじゃねえかと思うんですがね。