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Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(二)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme

Aozora Bunko

むろんのことに、命じた先は、旗本屋敷の林立している番町でありました。

5

いつもながら所捜しは伝六が得意で、目ざした番町の内でこそはありませんでしたが、濠一つ向こうへ越した市ガ谷本村町のかど地面に、それなる不逞漢弥三郎が、今、旗本真柄弥三郎に成りすまして、そしらぬ顔に高禄の五百石を私しているということがわかりましたものでしたから、右門はゆうぜんとして駕籠をおりると、おどろき怪しんでいる門番のおやじをしりめにかけながら、ずっと玄関にかかりました。

――と、はいるや同時に、ちらりと右門の目を射たものは、そこの玄関先に不行儀そのもののごとく脱ぎすてられている三足の雪駄と、それからまだ土のつかない一足のわらじでありました。人が出はいりするために設けられた玄関ですから、雪駄があろうと、わらじがあろうと、べつに不思議も不審もなさそうに思われましたが、右門の観察眼はしばしばいうごとく、少しばかりできが違いますので、早くもそれと見ると、微笑しながら伝六にささやきました。

「あぶねえあぶねえ、いまひと足おくれたら、おれたちもこの寒空に旅へ出かけなきゃならなかったかもしれねえぜ」