Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.105 Zeichen · 337 Bildschirme
さてはこいつ、手数がかかるなと眼がついたればこそ、考えこんでもいたんじゃねえか。気をつけろい。やぶいりやっこめ、おいら、同じこたつにあたっても、ただあたっているんじゃねえやい。とっととしたくしな」
「ウへへ……うれしいね。しかられて喜んでいやがらあ。このやぶいりやっこめ、気をつけろいときたもんだ。へえ、帯でござんす。お召しものでござんす。――気をつけろい、ときたもんだ。おいら同じ雪駄をはくにしても、ただはくんじゃねえやい。へえ、おはきもの! おぞうり、雪駄、お次は駕籠とござい……」
「どこにいるんだ。まだ駕籠屋来ねえじゃねえかよ」
「おっと、いけねえ。呼びに行くのを忘れちまったんだ。めんどうくせえ。行ったつもりで、来たつもりで、乗ったつもりで、あそこまで歩いていっておくんなさいましよ。――いい天気だね。たまらねえな。小春日や……小春日や……伝六女にしてみてえ、とはどうでござんす……」
行くほどに、急ぐほどに、町はやぶいり、日はぽかぽかびより、――湯島のあたり突く羽子の音がのどかにさえて、江戸はまたなき新春でした。
2
絵図面どおりに、引祥寺のわきから小道を折れて、加賀家裏門の前までいってみると、あたりいっぱいの人にかこまれて、なるほどその裏門の左手前に、新しいこもをかぶった長い姿がころがっているのです