Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.105 Zeichen · 337 Bildschirme
「奥でござります。おい。冬! 冬! だんなさまがお力をお貸しくださるとおっしゃいましたぞ! もう心配はない! はよう来てお見せ申せ!」
「…………」
「何を恥ずかしがっているんだ。右門のだんなさまにお見せ申すんなら、ちっとも恥ずかしいことはない。早くせんか!」
せきたてられて、おずおずとお冬は奥から出てくると、丸あんどんの向こうへ隠れるようにすわりながら、ひた向きにさしうつむいてはじらいつづけていたが、ついに思いを決したか、パッと首筋までもまっかに染めながら、そろりそろりと着物をぬぎかけました。
おどろいたのは伝六です。なにごとかと思われたのに、目の前でとついだばかりの新嫁がとつぜんはだを見せようというのです。栃のように目を丸めて、一大事とばかりかたずをのんだその鼻先へ、お冬は火のようにほおを染めながら、恥じに恥じつつ、上半身の玉なすはだをあらわにさらしました。
同時に目を射たのは、その二の腕に見える奇怪ないれずみです。
「ほほう。なるほど、これでござりまするな」
うちうろたえて名人の出馬を求めた子細と秘密は、じつにその怪しきいれずみなのでした。名人がいとわしげに心の進まなかった子細もまたこれがため、よしや求められたことではあろうとも、夫以外に犯してならぬ新妻のはだをまのあたり見ることが心苦しかったからなのです