Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.105 Zeichen · 337 Bildschirme
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しかし、事ここにいたってはもうちゅうちょはない。
じっと見ると、ごく小さいいれずみではあるが、いかにも変わった趣向の、いかにもみごとな彫りでした。雪とも思われる白い膚へさながら張りつけたようなたんざく型の朱をさして、まぶしいほどにも澄み渡ったその朱いろの中から、喜七いのち、という五文字が地膚そのままにくっきりと白く浮きあがっているのです。
「なかなか珍しい彫りでござるな。書面によると、当人も知らなかった、そなたも知らなかった、だれも知らなかった。だれも知らぬうちに彫られたとあったが、ほんとうか」
「ほんとうとも、ほんとうとも、そのとおりでござります。いいえ、この幸吉が神にかけてお誓いいたしまする。実を申せば、てまえとこれなる冬は町内どうしで、小さいうちから知った仲でござりました。浮いたうわさ一つあるでなし、夜ふかし夜遊び一つするでなし、隠し男はいうまでもないこと、町内でも評判のほめ者ござりましたゆえ、親たちも大気に入り、てまえも心がすすんでゆうべ式をあげ、天にものぼるような心持ちでここへやって参り、うちそろうていましがたお湯を使おうといたしましたところ、はしなくもこのいれずみが目に止まったのでござります。