Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.105 Zeichen · 337 Bildschirme
服装もしらべてみると、紋服、はかま、べつにこれといって変わったところはないが、腰に二つのさげ物がある。
一つは城内出入りのご門鑑。これがあるからには、お城仕えをしているものであることが明らかでした。
いま一つは、印籠のようなさげ物です。しかし、印籠ではない。形は丸筒、生地は竹、塗りは朱うるし、緒締めのふたがあって、中をしらべてみると、刀剣の手入れにはなくてかなわぬ紅絹の打ち粉袋がはいっているのです。――同時に、名人のさえた声が放たれました。
「お刀番でござりまするな」
「なに! お刀番?――お刀番出仕のものなら、てまえ知らぬでもない。死に顔をよく拝見いたしましょう」
三宅平七が進み出て、形相もぶきみに変わった死に顔をしげしげ見しらべていたが、おどろいたように叫びました。
「まさしく、中山数馬じゃ!」
「存じ寄りのおかたでござりまするか!」
「話したことも、つきあったこともないが、てまえの叔父が富士見ご宝蔵の番頭をいたしておるゆえ、ちょくちょく出入りいたしてこの顔には見覚えがある。たしかにこれはご宝蔵お二ノ倉の槍刀剣お手入れ役承っておる中山数馬という男じゃ」