Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

こどものかなしみ

号外・少年の悲哀 他六篇

国木田 独歩

Lesen Sie 号外・少年の悲哀 他六篇 (こどものかなしみ) von 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 28.584 Zeichen · 59 Bildschirme

Aozora Bunko

四

さて私もこの哀れな子のためにはずいぶん骨を折ってみましたが、目に見えるほどの効能は少しもありませんでした。

かれこれするうちに翌年の春になり、六蔵の身の上に不慮の災難が起こりました。三月の末でございました、ある日朝から六蔵の姿が見えません、昼過ぎになっても帰りません、ついに日暮れになっても帰って来ませんから田口の家では非常に心配し、ことに母親は居ても立ってもいられん様子です。

そこで私はまず城山を捜すがよかろうと、田口の僕を一人連れて、ちょうちんの用意をして、心に怪しい痛ましいおもいをいだきながら、いつもの慣れた小道を登って城あとに達しました。

俗に虫が知らすというような心持ちで天主台の下に来て、

「六さん! 六さん!」と呼びました。そして私と僕と、申し合わしたように耳をそばだてました。場所が城あとであるだけ、また捜す人が並みの子供でないだけ、なんとも知れない物すごさを感じました。

天主台の上に出て、石垣の端から下をのぞいて行くうちに、北の最も高い角の真下に六蔵の死骸が落ちているのを発見しました。

怪談でも話すようですが、実際私は六蔵の帰りのあまりおそいと知ってからは、どうもこの高い石垣の上から六蔵の墜落して死んだように感じたのであります。