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Japanische Klassiker mit Furigana

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よしわらしんわ

吉原新話

泉 鏡花

Lesen Sie 吉原新話 (よしわらしんわ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.157 Zeichen · 75 Bildschirme

Aozora Bunko

そして願掛けをしたんですって。どこかねえ、谷中の方です。遠くまで、朝ねえ、まだ夜の明けない内に通ったのよ。そのお庇で……きっとそのお庇だわ。今日にも明日にも、といった弟さんが、すっかり治ってね。夏のはじめに、でもまだ綿入を着たなりで、京都へ立って行ったんです。

塩断をしたりなんかして、夜も寝なかった看病疲れが出たんだって、皆そう言ったの。すぐ後で、姉さんが病みついたんでしょう。そして、その今のような大病になったんでしょう。

ですがね、つい二三日前、照吉さんが、誰にも言わない事だけれどって、そう云って、内の才ちゃんに話したんですって。――あの、そのね、谷中へ願掛けをした、満願、七日目よ、……一七日なんですもの。いつもお参りをして帰りがけに、しらしらと夜の明ける時間なのが、その朝は、まだ真暗だったんですとさ。御堂を拝んで帰ろうとすると、上の見上げるような杉の大木の茂った中から、スーと音がして、ばったり足許へ落ちて来たものがあるの。常燈明の細い灯で、ちょいと見ると、鳥なんですって、死んだのだわねえ、もう水を浴びたように悚然として、何の鳥だかよくも見なかったけれど、謎々よ、……解くと、弟は助からないって事になる……その時は落胆して、苔の生えた石燈籠につかまって、しばらく泣きましたって、姉さんがね、……それでも、