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Japanische Klassiker mit Furigana

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『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

Lesen Sie 吾輩は猫である (『わがはいはねこである』じょうへん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.123 Zeichen · 643 Bildschirme

Aozora Bunko

さっきから迷亭が鼻々と無遠慮に云うのを聞くたんびに鈴木君は不安の様子をする。迷亭は少しも気が付かないから平気なものである。

「その後鼻についてまた研究をしたが、この頃トリストラム・シャンデーの中に鼻論があるのを発見した。金田の鼻などもスターンに見せたら善い材料になったろうに残念な事だ。鼻名を千載に垂れる資格は充分ありながら、あのままで朽ち果つるとは不憫千万だ。今度ここへ来たら美学上の参考のために写生してやろう」と相変らず口から出任せに喋舌り立てる。

「しかしあの娘は寒月の所へ来たいのだそうだ」と主人が今鈴木君から聞いた通りを述べると、鈴木君はこれは迷惑だと云う顔付をしてしきりに主人に目くばせをするが、主人は不導体のごとく一向電気に感染しない。

「ちょっと乙だな、あんな者の子でも恋をするところが、しかし大した恋じゃなかろう、大方鼻恋くらいなところだぜ」

「鼻恋でも寒月が貰えばいいが」

「貰えばいいがって、君は先日大反対だったじゃないか。今日はいやに軟化しているぜ」

「軟化はせん、僕は決して軟化はせんしかし……」

「しかしどうかしたんだろう。ねえ鈴木、君も実業家の末席を汚す一人だから参考のために言って聞かせるがね。