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Japanische Klassiker mit Furigana

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『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

Lesen Sie 吾輩は猫である (『わがはいはねこである』じょうへん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.123 Zeichen · 643 Bildschirme

Aozora Bunko

人の構に心を置けば、人の構に心を取らるるなり。とかく心の置きどころはないとある」

「よく忘れずに暗誦したものですね。伯父さんもなかなか記憶がいい。長いじゃありませんか。苦沙弥君分ったかい」

「なるほど」と今度もなるほどですましてしまった。

「なあ、あなた、そうでござりましょう。心をどこに置こうぞ、敵の身の働に心を置けば、敵の身の働に心を取らるるなり。敵の太刀に心を置けば……」

「伯父さん苦沙弥君はそんな事は、よく心得ているんですよ。近頃は毎日書斎で精神の修養ばかりしているんですから。客があっても取次に出ないくらい心を置き去りにしているんだから大丈夫ですよ」

「や、それは御奇特な事で――御前などもちとごいっしょにやったらよかろう」

「へへへそんな暇はありませんよ。伯父さんは自分が楽なからだだもんだから、人も遊んでると思っていらっしゃるんでしょう」

「実際遊んでるじゃないかの」

「ところが閑中自から忙ありでね」

「そう、粗忽だから修業をせんといかないと云うのよ、忙中自ら閑ありと云う成句はあるが、閑中自ら忙ありと云うのは聞いた事がない。なあ苦沙弥さん」

「ええ、どうも聞きませんようで」