Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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よじげんひょうりゅう

四次元漂流

海野 十三

Lesen Sie 四次元漂流 (よじげんひょうりゅう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.363 Zeichen · 128 Bildschirme

Aozora Bunko

「これならすぐ死ぬようなことはありますまい」

と、警察医は川北先生の脈をとりつづけながらこたえた。

「正気に戻るのはいつのことかね」

「さあ、それは全く不明です。もっと経過をみませんことには何ともいえませんな」

「ふうん」課長は不満の色を見せた。「とにかくこの男を絶対に死なせないように手当をしてくれ。ここじゃ困るから、すぐ東京へ移せないものかね」

「二三日様子を見てからにしましょう。すぐ動かすのは危険です」

「二三日後だね。よろしい。適当に宿直員をふやして懸命に保護を加えてくれたまえ。そしてもし変ったことがあったら、すぐわしのところへ報告するように」

「は、わかりました。で、課長は今日はお引きあげですか」

「うん、こんなところにいつまでも居るわけにいかん。それに、昨日ここへ呼んだ少年の話も興味があるから、この事件は従来の方針を改めて徹底的にしらべることにする。幽霊事件なんてものが、今どきこの東京にひろがっては困るからね。あの川北が発見されたのがきっかけとなって、昨日の夕刊今朝の朝刊、新聞社は大々的文字でこの事件を書きたてているじゃないか。幽霊が今どきこの世の中を大手をふって歩きまわるなんてことを本気になって都民が信ずるようになっては困るからなあ」