Japanische Klassiker mit Furigana
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よつやかいだん
四谷怪談
田中 貢太郎
Lesen Sie 四谷怪談 (よつやかいだん) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.260 Zeichen · 15 Bildschirme
に道楽者の真似をさして、それでお嬢様をお出しになったということでございます」
「そうか、そうであったか、そう云えば、読めた、鬼、外道」
お岩の眼はみるみる釣りあがった。顔の皮が剥けて渋紙色をした眼の悪い髪の毛の縮れた醜い女の形相は夜叉のようになった。茂助は驚いて逃げだした。お岩の炎の出ているような口からは、伊右衛門、喜兵衛、お花、長右衛門の名がきれぎれに出た。お岩の朋輩の婢達はお岩を宥めようとしたがお岩の耳には入らなかった。伝六と云うそこの若侍がつかまえようとすると、
「おのれも伊右衛門に加担するか」
と、云ってその若侍を投げ飛ばしたのちに、台所へ往って台所用具を手あたり次第に投げ出してから狂い出た。御家人の家ではそのままにしておけないので、大勢で追っかけさしたがどこへ往ったのか姿を見失ってしまった。そして、辻つじの番人に聞いて歩いていると、
「二十五六の女が髪をふり乱しながら、四谷御門の外へ走って往くのを見た」
と、云うところがあったので、またその方を探したがとうとう判らなかった。
お岩が奉公先を狂い出て行方の判らなくなったことは伊右衛門達の方へも聞えて来た。