Japanische Klassiker mit Furigana
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よつやかいだん
四谷怪談
田中 貢太郎
Lesen Sie 四谷怪談 (よつやかいだん) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.260 Zeichen · 15 Bildschirme
伊右衛門はまたそれを火箸に挟んで裏の藪へ持って往って捨てたが、朝ぼらけになって皆が帰りかけたところで、天井からまた赤い蛇が落ちて来た。伊右衛門は何だかお岩の怨念のような気がして気もちが悪かった。伊右衛門はやけにその蛇の胴中をむずと掴んで裏の藪へ持って往って捨てた。
物縫い奉公に住み込んだお岩は、伊右衛門のことを思い出さないこともないが、それでも心は軽かった。某日お岩が庖厨の庭にいると、煙草屋の茂助と云う刻み煙草を売る男が入って来た。この茂助はお岩の家へも商いに来ていたのでお岩とも親しかった。
「田宮のお嬢様でございますか、この辺にいらっしゃると聞いておりましたが、こちらさまでございますか、いかがでございます、左門殿町の方へも時どきいらっしゃいますか」
「わたしは、もう、道楽者の夫とは、縁を切って、こちらさまの御厄介になっておるから、往ったこともないが、さすがの比丘尼も、あの道楽者には困っておりましょうよ」
「おや、お嬢様は、何も御存じないと見えますね、伊右衛門様は、伊藤喜兵衛様のお妾のお花さんを御妻室になされておりますよ」
「え、それはほんとかえ」
「ほんとでございますとも、それも人の噂では、喜兵衛様のお妾のお花と、伊右衛門様をいっしょにするために、喜兵衛様、長右衛門様、伊右衛門様の三人が同腹になって、伊右衛門様