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Japanische Klassiker mit Furigana

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もぐらとらくばん

土鼠と落盤

黒島 伝治

Lesen Sie 土鼠と落盤 (もぐらとらくばん) von 黒島 伝治 (くろしまでんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.823 Zeichen · 36 Bildschirme

Aozora Bunko

カンテラは闇の晩の漁火のようなものだった。その周囲だけを、いくらか明るくはする。しかし、洞窟全体は、ちっとも明るくならなかった。依然として恐ろしい暗は、そこに頑張っていた。

井村は、もう殆んど小便をすましてしまおうとしていた。と、その時、突然、轟然たる大音響に彼は、ひっくりかえりそうになった。サッとはげしい風がまき起った。帽子は頭からとび落ちた。カンテラは一瞬に消えてまッ暗になった。足もとには、誰れかゞ投げ出されるように吹きとばされて、へたばっていた。それは一度も経験したことのない恐ろしく凄いものだった。ハッパの何百倍ある大音響かしれない。彼は、大地震で、山が崩れてしまったような恐怖に打たれた。

湿った暗闇の中を、砂煙が濛々と渦巻いているのが感じられる。

あとから、小さい破片が、又、バラ/\、バラ/\ッと闇の中に落ちてきた。何が、どうなってしまったか、皆目分らなかった。脚や腰がすくみ上って無茶に顫えた。

「井村!」奥の方からふるえる声がした。

「おい土田さん。」

「三宅! 三宅は居るか! 柴田! 柴田! 森!」

助けを求める切れ/″\の呻きが井村の耳に這入ってきた。