Japanische Klassiker mit Furigana
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ちじょう
地上
島田 清次郎
Lesen Sie 地上 (ちじょう) von 島田 清次郎 (しまだせいじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 175.250 Zeichen · 350 Bildschirme
二十畳近くしける大広間に十八人の人間がずらりと並んだわけである。眩惑しそうな電光が白光を放ち、春風楼は俄かに生き生きして来た。台所では瓦斯の火で湯がわかされ、酒の燗がはじまった。茶の間では川村が胡坐をかいて、酔いのためにたるんだ舌を動かしてお幸に内密の相談をしはじめた。
「ね、分ったかね、己が課長をしている土木課にだね、二、三の己に反対する奴がいるんだ、ね。其奴を別に恐れるわけではないが、それでは円満に事務がとれないだろうじゃないか。そこで己がつまり今日は課一同の懇親会を開いたのだ。どこでって、料理屋はT――さ。何、何故招ばなかったって。それは帰りにここへ来るつもりだったから招ばなかったのさ。ね、小言はようきいてからにするがいい。ところでだ、今夜は一つ君達美人がみんなして、一同を飲みつぶさして、その上で、ね――ちっと耳をおかし」
お幸のふさ/\した髪に酒臭い口をよせて、川村は囁いた。
「――ね、つまり一人残らず君達の方でどうにかしてやってくれればいいのだ、ね、分ったかい」
「さ、でも人が足りないかも知れないわ」
「足りなけりゃ招べばいいじゃないか」
「そううまくあいていればいいけれど。