Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆめじゅうや
夢十夜
Lesen Sie 夢十夜 (ゆめじゅうや) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.992 Zeichen · 33 Bildschirme
第三夜
両腋から汗が出る。背中が棒のようになった。膝の接目が急に痛くなった。膝が折れたってどうあるものかと思った。けれども痛い。苦しい。無はなかなか出て来ない。出て来ると思うとすぐ痛くなる。腹が立つ。無念になる。非常に口惜しくなる。涙がほろほろ出る。ひと思に身を巨巌の上にぶつけて、骨も肉もめちゃめちゃに砕いてしまいたくなる。
それでも我慢してじっと坐っていた。堪えがたいほど切ないものを胸に盛れて忍んでいた。その切ないものが身体中の筋肉を下から持上げて、毛穴から外へ吹き出よう吹き出ようと焦るけれども、どこも一面に塞がって、まるで出口がないような残刻極まる状態であった。
そのうちに頭が変になった。行灯も蕪村の画も、畳も、違棚も有って無いような、無くって有るように見えた。と云って無はちっとも現前しない。ただ好加減に坐っていたようである。ところへ忽然隣座敷の時計がチーンと鳴り始めた。
はっと思った。右の手をすぐ短刀にかけた。時計が二つ目をチーンと打った。
第三夜
こんな夢を見た。
六つになる子供を負ってる。たしかに自分の子である。ただ不思議な事にはいつの間にか眼が潰れて、青坊主になっている。