Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おおきなかしのき

大きなかしの木

小川 未明

Lesen Sie 大きなかしの木 (おおきなかしのき) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.305 Zeichen · 7 Bildschirme

Aozora Bunko

年とったかしの木は、周囲にあったいろいろの木の葉が、いつしか霜のために色づいたのを見ました。また、足もとの草が、枯れてゆくのをながめました。しかしこれは、毎年のことでありました。

ある日のことでした。朝の日の光の中を、翼を輝かしながら、青い空へ舞い上がって、どこともなく飛んでいった、美しい旅の鳥たちはその日、太陽が西の空に沈みかけても帰ってきませんでした。

「どうしたのだろう?」と、かしの木は、いぶかしく思いました。

その晩は、かしの木は、まんじりとも眠りませんでした。鳥たちの身の上を気遣ったからであります。それに、寒い北風が吹いて、かしの木に向かって戦いを挑んだからでありました。

ああまた、長い、物憂い冬の間、この年とった木と、北風と、雪との戦いがはじまるのであります。そして、かしの木は、ついに孤独でした。

――一九二四・一一作――