Japanische Klassiker mit Furigana
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だいりきものがたり
大力物語
菊池 寛
Lesen Sie 大力物語 (だいりきものがたり) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.677 Zeichen · 14 Bildschirme
四代目の先祖が、狐と結婚したと云うことであった。狐と大力とは別に関係はないわけだが、狐の兇悪な性質を受けたと見え、現在の闇市の親分のように、商人をいじめては、いろいろな品物を奪いとっていた。ところが、同じ時に尾張国片輪の里に力強き女がいた。この女は、きわめて小柄の女であった。大力の聞え高い元興寺の道場法師の孫に当っていた。この尾張の女が、美濃狐のことを聞いて、一度試してやろうと云うので、蛤と熊葛で作ったねり皮とを船に積んで、小川の市へやって来た。こういう他国者の新顔を、痛めつけることは昔も今も暴力団的顔役の仕事である。美濃狐は、早速尾張の女の船へ行って、蛤を差し押えて、「お前は、一体、どこの者だ。誰にことわってここで商売をするのか」といった。尾張の女は、だまっていたが、四度目に(どこから来たか大きなお世話だ)と、返事した。すると、美濃狐が怒って、尾張の女を打とうと手を出すと、尾張の女はその手を捕えて、熊葛のねり皮で打った。すると、あまりに力が強いので、そのねり皮に肉がくっついて来た。返すがえす打つと、その度に肉がついた。さすがの美濃狐も、音を上げて謝った。