Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.722 Zeichen · 286 Bildschirme
かなり丹念に、花と枝を整理してゆくと、見ちがえるばかりのあざやかなものとなりました。
それでもお銀様は、まだ不足なものがあるように、活け終った草花を、ためつすがめつして、ながめていること暫し、ここといって改めたいところはないが、そうかといって、これだけでは物足りない心持を、どうすることもできないらしい。
これは、どうしたものだろう。お銀様は、花を活ける手際には、相当の自信を持っているつもりなのに……
結局、これは、自分の活け方の悪いのではない、この方式で活けた花は、この室内にはうつらないのだ、と気がつきました。
花にも、手際にも、難があるのではない、この室そのものが、花と、手際とにそぐわないのだ。つまりこの室が悪いのだという結論になりました。
ですから、この室を作り変えない以上は、この花に得心がゆくべきはずがない。室を作り変えるのは、家を作り変えるのだ。問題が、そこまで行くと、お銀様も不本意ながらこのままで安んずるほかはありません。
そんならば、この室のどこが悪いのだ、一見したところで、無理に作られているとも思われない。仔細に見たところで、世間並みの書院造りの手法様式と変ったものが、あろうとも思われないが、どうも気分そのものが気に喰わない。