Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme
ついに
めぐり逢えない
私の魂は
…………
こういう詩を高らかに吟じ出したのですが、その声は、ひとり演説の時に比べて、はるかに晴れやかなものになっていました。内容が感情をよそにして、口調に左右されるまでのことですから、悲しい歌を、喜びの調べもてうたうこともある。喜びの唄を、かなしみの曲でうたうこともある。こうなり出すと、音声そのもののために、歌の内容も本質もめちゃくちゃにされてしまいます。ただ、音声そのものの有する交錯と魅力だけが、時を得顔に乱舞する。
皆さん
イエスキリストは
よみがえりました
茂太郎は器量一杯の声で、突然かく叫び出すと共に、例の般若の面を、また、しかと小脇に抱え直して、高いマストの上から、船の甲板の上をのぞき込むように見下ろして、
ごらんなさい
この帆柱の下で
金椎さんが
イエスキリストに向って
祈りを捧げています
百四十一
今まで、海と空とを水平に見て、唄いたい限りをうたっていた清澄の茂太郎が、急に下の方の甲板を見下ろして、
金椎さんは
イエスキリストを
信じています
あの人は黙って働きます
口が利けないからです
金椎さんは
驚きません
耳が聞えないからです