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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme

Aozora Bunko

、手荒なことをなさいますな」

ほどなく船腹へ漕ぎつけられたバッテイラには、紛うかたなきマドロスがいる。兵部の娘らしいのが面を蔽うて寝ている――

「田山先生」

と、お松が一番先に出て、このバッテイラを迎えると、当然、保護して来たと思われる田山白雲らしい姿も、声もないのが、やや異常に感じさせました。

「この船は、駒井甚三郎殿の無名丸でございますな」

容貌魁偉なる田山白雲の姿の見えない代りに、短身長剣の男が一人舳先に突立って、ものを言いかけましたから、

「はい、さようでございます」

とお松が答えました。

「拙者は、田山白雲先生から頼まれまして、二人の人を送ってまいりました」

「それはそれは、御苦労さまでございます、どうぞ、それからお上りくださいませ」

無名丸の方でも、篝を焚き、梯子を投げかけてくれたものですから、その時バッテイラの舳先にいた短身長剣の男が、櫓を控えてテレきっているマドロスを促して、

「マドロス君――君さきに上り給え、そうだ、萌さん――君、マドロス君、萌さんをおぶって上り給え」

「キマリ悪イデス」

マドロスが、いやに尻込みするのを、短身長剣が、

「きまりがいいも悪いもない、君、そのままで萌さんをおぶって、早く上り給え」