Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.484 Zeichen · 60 Bildschirme
「失策った!」
さすがの名捕方に空を掴ませて、身を翻したそのすばしっこさ。同時に摺り抜けて走るその足の迅いこと――ここに至って、只のむじなでないことの面目が、群集をあっ! と言わせる。
八
とりにがした、名捕方の轟の源松は歯噛みをしました。事実、こんなはずではなかった。有無を言わさず引括り上げるつもりであったが、相手を甘く見すぎたのか。そうではない、相手が全く意表に出でたからである。意表に出でたといっても、およそ悪いことをするような奴は、いつでも人の意表に出でなければ立行かない商売なのだから、人の思うような壺にばかりはまっていた日には、悪党商売は成り立たないのだから、そういうやからを相手に一枚上を行かなければならない捕方連が、不用意とは言いながら、そう甘い手を用いたはずはないのに、ことに先頃は、ここに見る宇治山田の米友をすら、あのめざましい活劇の下に、最後の鉤縄を相手の裾に打込んで首尾よくからめ取ったほどの腕利きが、ここでこんなに無雑作にカスを食わされるとは、気が利かな過ぎるというものであるが――それにはそれでまた理由もあって、実は最初、「待ちろ――逃げちゃあいけねえぞ」