Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme
ます。
「ワハ、ハ、ハ、ハ、ハ、そう来られちゃ、どうもたまらねえ」
充分人間味を帯びた笑い声、話し声の中で、ひときわ人間味を帯び過ぎた、まやかし声が起ったことによって、幻怪味と、荒唐味は、根柢から覆されてしまいました。
今の、その声を聞いてごらんなさい。知っている人は知っている、知らない人は知らない、これぞ十八文の名声天下に轟く(?)道庵先生の謦咳の破裂であることは間違いがありません。
「ナアーンだ、道庵先生、先生、こんなところに来ていやがらあ」
長者町の子供が、くしゃみをして呆れ返っているに相違ない。
見れば、その、だだっ広い森の中、森というよりは屋敷跡とか、庭園とかいう感じを与える森の中の、とある広場を選定して、そこに数十枚の蓆が敷きつめられてあり、その周囲に、煌々として幾多の篝火が焚き立てられている。
その蓆の上へ、嬉々として、お客様気取りに坐り込んでいるのは、この界隈のお河童や、がっそうや、総角や、かぶろや、涎くりであって、少々遠慮をして、蓆の周囲に立ちながら相好をくずしているのは皆、それらの秀才と淑女の父兄保護者連なのであります。
さて席の正面を見ると、そこに臨時の祭壇が設けられてある。