Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme
「え、大和の十津川ですって……」
「そうです」
「あなたがなんですか、大和の十津川のあの天誅組の騒動へ加入なすったのですか」
「え、ふとした縁でね」
「ははあ。それはそれとして、十津川ではどちらへお附きになりました、勤王勢でございましたか、それとも幕府方でございましたか」
「どちらというわけもないんですがね、途中で、十津川行の浪士たちに逢いましてね、それにすすめられたものですから、ついその気になったまでです」
「それでは勤王方でございましたね」
北原賢次は、なんとなく我が意を得たとばかり、膝を進めました。
「なんでも中山侍従殿というのを大将にして、事をあげるにはあげたが、数の相違で敗れて、拙者も十余名の同志と紀州路へ落ちて行く途中、猟師の奴に爆弾をしかけられて、こんなことになってしまいました」
「あ、そうでしたか、それはどうもはや、左様な名誉の御負傷とは存じませんでした、なみたいていの御病人だとばかり思っていたものでございますから」
「なあに、名誉の負傷でもなんでもありゃしませんよ」
と竜之助が、苦笑いしました。
「いいえ、名誉です、十津川の一戦は勤王の火蓋でした、あなたがその名誉ある一戦に加わって、犠牲の負傷を残されたということは、大きなる誉れでなくて何でしょう」