Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme
言わでものことを言いながら、お雪の寝顔をしげしげと見入り、にっこり笑って、立ち上ると、妙な足拍子を取って、蒲団の四隅を、八角に廻って踊りはじめました。
一廻り踊っては寝顔をながめ、また一廻り踊っては寝顔をながめ、自己陶酔の形で踊り狂っていたが、ついには興に乗じて、蒲団の上へ飛び上り、また飛び下り、蒲団の裾へいくつものわなをこしらえ、手を拍って喜んでみたが、やがて、それにも飽きたと見え、物珍しそうに、この部屋の天井の隅から畳の溝までも見わたすと、忽ち身を躍らして、吊棚の上へ飛びあがりました。
ピグミーは探し事を好むらしい。人のすきに乗じて、人の気のつかないところを笑ってみて、何かその間に獲物を得ることを以て、この上なき誇りとするらしい。やっぱり物好きは暗いところにある。
だが、不幸にして吊棚の上には、その好奇心の餌食になるべき何物も見出せなかったらしく、今度は身を軽く、吊棚から戸棚の透間へ入り込んで、しきりに音をさせていたが、そこでも思わしいものを発見し得なかったと覚しく、失望の色をたたえて立ち出で、最後に見出したのは、お雪の枕許の手文庫です。
その蓋をあけて、取り出した一巻の紙きれ――さてこそ、さてこそ、とほくそ笑みしたピグミーは、それを行燈の下へ持って来て繰りひろげて、ひとり合点に、痛快の色を面に現