Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme
「怪しからん、神様へ参詣する前に、遊女屋へ行く奴があるか」
これで一たまりもなく、若い船頭の提案はケシ飛んでしまいましたが、存外わるびれず、
「ほんとうに、それもそうでございますねえ、神様へ参詣する前に遊女屋なんぞへ上っては、罰が当ります」
「その通りだ」
「先生、あんたは剣術の方の先生でございましょう、それで鹿島神宮へ御参詣をなさるんでございましょう。何しろ、香取、鹿島の神様ときては、武術の方の守り神様でございますからなあ」
若い船頭は、今まで旦那扱いで来たのが、ここで先生になって、その先生も、鹿島詣をする武者修行の勇士ときめてかかったらしい。
「うむ」
白雲が頷きました。白雲が画家と見られないで剣客と見られることは、今に始まったことではありません。
「剣術は何流をおやりになりますか。水戸には、なかなか使える先生がありますよ、水戸へおいでになりましたか」
「まだ水戸へは行かん、土浦にはどうだ」
「左様ですね、土浦の方のことは委しく存じませんが、香取様の前には天真正伝神刀流、飯篠長威斎先生のお墓がございます、飯篠先生の御子孫の方もいらっしゃいます」
「ああ、そうだ、そうだ、どちらもお訪ねして来たところだ」