Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme

Aozora Bunko

「皆様方、帰って参りました」

戸をあけて中へ入ると、

「おお、猟師、どこへ行っていた」

「はい、米が切れたから里へ取りに参りました」

浪士らは、深くも惣太を怪しまぬようでした。惣太はおそるおそる炉の傍へ寄って、

「今、米を炊いて上げましょうぞ、なんしろ鍋が二つしかございませんから、こいつを洗って、これでお米を炊くと致しましょう」

いま猪の肉を煮ていた鍋を惣太は取り下ろして、提げ出そうとする途端に、腰に下げていた、さっき新八郎から授けられた火薬袋の紐が解けて火薬はドサリとそこへ落ちました。

「猟師、何か落ちたぞ」

「へえ……」

惣太の唇の色が変ってしまいます、鍋を持った手がワナワナと顫えます。

「これはその……」

鍋を下に置いて、あわててそれを拾い取ろうとする挙動があまりに仰山なので、荷田重吉が不審に堪えず、

「それは何だ」

「これは――ゴウヤクでございます」

「ゴウヤクとは何だ」

「何でもございません」

拾い取ろうとする惣太の手首を荷田が押えて、

「ちょっと見せてくれ」

「ええ……御冗談」

「貴様、まだ何か隠しているな、ゴウヤクとは何だ、出して見せろ」

荷田も、これが火薬袋とは知らないが、惣太の挙動があまり仰山なので、ついついそれを取ってみる気になると、惣太は面の色を失って荷田の手を押し払って、それを拾い取って懐中へ捻じ込もうと