Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme
しますから、いよいよ嫌疑が深くなるわけです。
「こりゃ猟師、貴様はただいまどこへ行った」
「里へ米を買いに」
「黙れ、この近いところに米を売るようなところはあるまい、貴様は訴人に出かけたな、我々の所在を敵の討手へ知らせに行ったのであろう」
「ど、どう致しまして」
「その袋が、いよいよ以て怪しい」
荷田は力を極めて袋を引ったくる、惣太は力任せにそれをやるまじとする、その途端にころがり出したのが炭団ほどな火薬二個。
「やあ、これは火薬じゃ」
「おのれ!」
一人の浪士は抜打ちに惣太を斬ろうとする。惣太は絶体絶命で、眼の前に転がって来た火薬を一つ掴むや否や、燃え立っていた炉の中へスポッと抛り込みました。
轟然たる爆発。鍋は飛び、炉は砕け、山小屋は寸裂する、十一人のうち、二人即死。面を半分焼け焦されたの、手の肉をもぎ取られたの、全身に大火傷をしたの。肉が飛び血が流れ、唸き苦しんで這い廻る上に火がメラメラと燃え上りました。
「ソレ合図だ」
遠巻きにしていた藤堂の討手は、意外に早く火があがったのを怪しみながら走せつける。
この場で即死した二人のほか、焼け爛れて歩行の自由を失い、藤堂の手で搦められたものが一人、あり合う俵や菰を引っかぶって逃げ出し、折からの闇に紛れて行方知れずになったものが七人。