Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme
しかし、このうち六人はその翌日、紀州方面へ逃げて行くところを、紀州勢の見廻りに出会って山の中でつかまってしまいました。
十一人のうち、十人まではこんなことで運命が定まったに拘らず、どうなったかわからないのがたった一人、それがすなわち机竜之助でありました。
三
紀伊の国、竜神村の温泉場で今宵は烈しく犬が吠えます。
山村とは言いながら、客には慣れたはずのこの里で、こんなに犬の吠えるのは珍らしいことです。
時はもう秋に入るのであるから、爽かなるはずであるべき天候が、まだなんとなく雲を持って、桶の底のようなこの土地を、ひたひたと上から押してくるようなので、湯の客人もなんだか、近いうちに暴風雨でもなければよいがと言っていました。
犬も、それを心配して空に向って徒らに吠えているのかとも思われます。
「犬が吠えてますなあ」
「そうでございます、よく吠えますなあ」
上方の客と見える頭の禿げた隠居と、和歌山あたりの商人と見えるのと、二人で湯槽の中で話していました。
竜神村は、日高川の源、山と山との間、東西二里、南北五里がほどに二三十町ずつを隔てて、八カ所に家がある。