Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme
「なるほど」
「天竜寺という名前だけは知っていらあ、宗旨は何だか知らねえ」
「それがどうしたんだ」
「その寺へ今夜仕事に入りてえと、こういうわけなんだ」
「ケチな仕事じゃあねえか、寺を荒すくれえなら……」
「まあ待てよ、そこにはまた種と仕掛があるんだ。その天竜寺という寺へよ、この三日ばかり前から遊行上人が来ているんだ」
「ゆぎょう上人ていのは何だい」
「藤沢の遊行上人よ」
「なるほど」
「そいつをひとつおどかしてみてえと、こういうわけなんだ」
「遊行上人をかい。お前、遊行上人というのは大したものじゃねえか、小栗判官のカラクリで俺もうすうす知っている。しかし、どっちにしたところで坊さんは坊さんだ、逆さに振ってみたところで知れたものじゃねえか」
「それはそうよ、なにもこちとらが遊行上人を逆さに振ってみようとは言わねえ、その上人をめあてに集まる近国の有象無象ども、そこに一つの仕組みがあるんだ、上人は上人でお十念を授けている間に、こちとらはこちとらで自分の宗旨を弘める分のことよ」
「なるほど」
「まあ、来てみねえ、仕事がいやならいやでいい、おたがいに足並みはわかったから、これからお手並み拝見というところだ。