Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme
上人は、また一人の男に向って、
「これこれお前は、どうも穀物渡世をしているようだが、桝目を削って金銭を貪るような様子が見える。その日その日の暮しを立てる食物の、量を削って己れを肥そうとするような者には往生はできぬ、心を改めて出直しなさい、今日はお札は上げられぬ」
その男は苦い面をして恐れ入りました。
「そらごらんなさい、あれは中の町で松屋といって、饑饉年から太らせた米屋だ、心を改めて出直しなさいと言われっちまった、そうなくちゃあならねえ」
「えらいもんですな、上人様がなにもこの土地に居ついておいでなさるわけじゃなし、当人がそれを喋るわけじゃなし、それでちゃあんと掌を指すように言い当てておしまいなさる、あれが仏眼というものでございますな。ああなると神通力を得ておいでなさるから、とても外面だけを飾って出たところで仕方がありませんな」
「そうですとも、ああいうところへは馬鹿は馬鹿なりに、悪人は悪人なりに、正のまま持って行ってお目にかけるよりほかは仕方がござんせんな」
「どうです、おたがいがまあ、ああ言って人の前でスパスパすっぱぬきをやろうものなら忽ち大事が持ち上ってしまいますな、白粉を薄くつけようと厚くつけようと大きなお世話だ、なんて啖呵を切られた日には納まりがつきませんな。