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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.601 Zeichen · 387 Bildschirme

Aozora Bunko

思い切って水に浸っているうちに、不思議なもので、お豊は何とも知れない心強さを感じてくるのであります――この冷たい水の中に、尤もまだ秋のはじめで、水が苦になる時でないとはいえ、今までの怖ろしかった心が、だんだんに消えて行って、水の肌に滲み込む気持が何とも言えぬ清々しさになってゆくのでありました。

頭の中で、ごっちゃになっていた血の筋が、一すじずつに解けて、すんなりと下にさがって来る、いつまでもこの水につかっていたい――こんな気持になるくらいですから、頭の上の木の梢で怪しげな鳥が啼こうとも、滝の水が横にしぶいて頭までかかろうとも、とんと気のつかないくらいにまで心が鎮まってゆきました。

こうして後、森の中の修験者へ行って逐一にその身の上を語る。雲のことを語る。そうすれば自分は生れ更った身になれることのように思われてきました。

その時分、この滝壺へ、また左の方のきわめて細い道、この道を伝わって行っても護摩壇へは行けるのであるが、これはここに籠る修験者のほか滅多に通わない細道から、こちらへ徐々と下りて来る者がありました。

白衣を着ていることが闇でもよくわかるから、人間には相違ないが、暗い中を手さぐりで、ようようとこっちの方へ向いて来ます。