Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 242.044 Zeichen · 477 Bildschirme
仏頂寺弥助は、それに介添として働き、かなりの時間を費して、ともかくも、二人の傷を縫い了って、体中を、晒ですっかり巻いてしまってから、
「仏頂寺、いったいこれはどうしたというものだ」
と丸山勇仙が、仏頂寺弥助にたずねると、
「おれにもわからない」
仏頂寺弥助は、投げ出したような返事。
「あれは、いったい、ほんとうに盲目なのか」
丸山が重ねてなじると、仏頂寺は、
「本物らしい」
「してみれば、君たち三人が、まとまって、ついに一人の盲人のために不覚を取ったという理窟になる――いや、理窟ならまだいいが、現実この通りの始末。剣術というものは、本来、それほど段のあるものか」
「ううん、それをいわれると面目ないが……」
と仏頂寺弥助はうなり出して、じっと考え込んでいたが、
「術には、さほどの相違もあるまいが、出ようが悪かったのだ」
「出ようが悪い――それは向うのいうことだろう、向うは眼が見えないのだぜ」
「眼は見えないけれども、あれは心得たものじゃ、真剣の立合では神に入っている、まさに驚くべきものじゃ」
「盲目で……」
「眼のあいた奴の仕事はたいてい見当がつくが、眼の見えない奴の構えは測ることができない。