Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠7

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 242.044 Zeichen · 477 Bildschirme

Aozora Bunko

その時、二階でミシリと音がしたものだから、金助が例によって仰山な身ぶりをし、

「おや!」

実は金助も、この時まで二階にお銀様のいる約束をわすれて、お梅にからかっていたのに、このミシリという音で気がまわり、

「お嬢様が二階においでなさるんでしたっけね」

「ええ」

「御機嫌はいかがです、あのお嬢様の」

「別にお変りもございません」

「お嬢様もお一人で退屈でしょうね」

「どうですか聞いてごらんなさい」

「毎日、ああして、ひっそくしておいでなさるのも、お大抵じゃありますまい」

「お嬢様は出るのがお嫌いなんですから、仕方がありません」

「毎日、ああして、何をしていらっしゃるんですか」

「歌をおつくりになったり、本を読んだりしていらっしゃいます」

「字学の方がお出来になるんだから、御不自由はないさ。お家はなかなかの大家なんですってね」

「ええ、すてきなお金持だっていう話ですよ」

「ちょっと、お見舞に上ってみようか知ら」

「え……」

金助がお銀様のところへお見舞に行くといい出したので、お梅もいいかげんの挨拶ができなくなりました。

「お見舞に行ってまいりましょう」

「およしなさいな、お気にさわるといけませんから」