Japanische Klassiker mit Furigana
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たいしゅうぶんげいさほう
大衆文芸作法
直木 三十五
Lesen Sie 大衆文芸作法 (たいしゅうぶんげいさほう) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.833 Zeichen · 126 Bildschirme
だとか、その他、「不思議の国巡廻記」と、ラムの「シエクスピア物語」とか、フェヌロンの「テレマック物語」とか、オルコットの「四少女」とか、キングスレーの「ハイペシャ」とか、ヂューマの「黒いチューリップ」とか、探偵小説では、有名なルブランのアルセーヌ・ルパン物、コナン・ドイルのシャロック・ホームズ物、その他チェスタートン、フレッチャー等々。以上のような種類の文芸の傑作が、日本には、少くとも明治以後には皆無だといっていい。しかし、文壇小説の沈滞にあきたらず、以上の如き種類の文芸作品を痛切に欲求する事は、日本の読者も何ら変りはない。否、その畸形的な発展のために、かえって、助長されたかの感があるのである。
かくの如くにして震災後日本に於ける大衆文芸は、勢すさまじく発達してきた。だがそれは未だ発達の最初の段階に過ぎないのである。現在ではその一部分が発達したに過ぎない。大衆文芸の発達は愈々これからである。髷物に、現代物に、そして少年少女小説に、探偵小説に、冒険小説に、伝奇譚に、大衆文芸は愈々、広汎に、愈々深く、読者大衆の中に氾濫して行きつつある。この愈々混乱し速力を増す一方、大衆の貧困の激する処あくまでも娯楽的で、そして啓蒙的なものとしての、大衆文芸の発達は、増々将来に於て見るべきものがあるであろう。