Japanische Klassiker mit Furigana
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てんぐがいでん きられのせんた
天狗外伝 斬られの仙太
三好 十郎
Lesen Sie 天狗外伝 斬られの仙太 (てんぐがいでん きられのせんた) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 122.347 Zeichen · 243 Bildschirme
その間も向う側の叩きの物音は続いている。それにつれて断続する群集のざわめき。
そこへ街道の左手――花道から急ぎ足に出て来る旅装の三人。二人は士――水戸浪士加多源次郎と長州藩士兵藤治之。他の一人は一本刀素足草鞋、年配の博徒だが、身なりにも態度にも普通の博徒でなく苗字帯刀御免の郷士あがりの者らしい点が一見してわかる甚伍左。
仙太 お願えでごぜます! お願いいたします!
加多 控えろ!(三人は急用のために行手に気を取られて急行していたところを仙太に不意に飛出されて、少しギョッとして立止る)……何だ?
兵藤 (土手下の物音で、下を眺めて悟り)ああ。(と見廻して高札に目を止め、読みかけ、他の二人にも指して見せる。三人黙って読み終る)……。
加多 ……さようか。が、お願いとは何事だ? 詰らぬことを致して通行の邪魔すな。全体お前は何だ?
段六 へい、それにありまする三人の内の一人、百姓仙右衛門の弟仙太郎と申しまする。百叩き御所払いの御仕置につきまして、御所払いだけを御赦免御願い致そうと存じます。御願書をこうして持参いたしましたが、私共ばかりの名だけではお取上げになりましねえのは解りきっていますで、御通行の皆様にお名前と爪判を頂戴いたしておりますんで。