Japanische Klassiker mit Furigana
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てんぐがいでん きられのせんた
天狗外伝 斬られの仙太
三好 十郎
Lesen Sie 天狗外伝 斬られの仙太 (てんぐがいでん きられのせんた) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 122.347 Zeichen · 243 Bildschirme
……永い間。
少し離れた所をかなりの人数が走って行く叫び。遠くの砲声、銃声。
甚伍 加多さん、ことぁ、しくじりましたねえ。
加多 ムッ、……無用だっ!
甚伍 あんたあ、抜く気か? それもよかろう、斬られてもよい。だが、あんた方ぁ水戸の方へ行っちゃいけねえ。……行っちゃいけねえ。穽に落ちるようなもんだ。宍戸様の手と合して水戸城を落して立籠るつもりだろうが、それが穽だ。まだ考えが青いや。
加多 何をっ!
甚伍 ま、ま、しまいまで聞いてからでも遅くねえ。目先の見えねえにもほどが有る。江戸じゃこの騒動を口実にして、水戸藩の持っている幕府での勢力と、それから、勤王派とを、両方とも一気に叩きつぶして邪魔を除こうとしているのが、解らねえのか? 落し穴だ。小石川のお上を動かし、佐藤、朝比奈なんどと言う人を幕府がけしかけたのも、お前さん方は知らねえのか? 毒で毒を制しようと言うのだ。江戸が衰えたとは言いながら、まだそれだけの役者はいますぜ。水戸藩あたりの田舎千両役者たあ、打つ狂言のケタが違う。そんなことを少しも考えねえで、水戸へ駆け出して行って、あとはどうなるんだ? 田沼の手が、やれば手易く出来るのを、一気にこの近まわりで天狗党を蹴散らそうとしねえのも、ジワジワとお前さん方を水戸へ押し詰めて、そこで根こそぎぶっつぶそうと言うコンタン