Japanische Klassiker mit Furigana
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めおとぜんざい
夫婦善哉
織田 作之助
Lesen Sie 夫婦善哉 (めおとぜんざい) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.643 Zeichen · 61 Bildschirme
その足で上塩町の種吉の所へ行き、果物屋をやるから、二三日手を貸してくれと頼んだ。西瓜の切り方など要領を柳吉は知らないから、経験のある種吉に教わる必要に迫られて、こんどは柳吉の口から「一つお父つぁんに頼もうやないか」と言い出していた。種吉は若い頃お辰の国元の大和から車一台分の西瓜を買って、上塩町の夜店で切売りしたことがある。その頃、蝶子はまだ二つで、お辰が背負うて、つまり親娘三人総出で、一晩に百個売れたと種吉は昔話し、喜んで手伝うことを言った。関東煮屋のとき手伝おうと言って柳吉に撥ねつけられたことなど、根に持たなかった。どころか店びらきの日、筋向いにも果物屋があるとて、「西瓜屋の向いに西瓜屋が出来て、西瓜同志(好いた同志)の差し向い」と淡海節の文句を言い出すほどの上機嫌だった。向い側の果物屋は、店の半分が氷店になっているのが強味で氷かけ西瓜で客を呼んだから、自然、蝶子たちは、切身の厚さで対抗しなければならなかった。が、言われなくても種吉の切り方は、すこぶる気前がよかった。一個八十銭の西瓜で十銭の切身何個と胸算用して、柳吉がハラハラすると、種吉は「切身で釣って、丸口で儲けるんや。