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Japanische Klassiker mit Furigana

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ようかいほうこく

妖怪報告

井上 円了

Lesen Sie 妖怪報告 (ようかいほうこく) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.653 Zeichen · 15 Bildschirme

Aozora Bunko

と。ともに驚然として覚む。とき夜半、なお再び寝眠するに、さらに水没の地名を呼ぶ。夢況また故のごとし。しかして夢破すれば、時辰儀まさに七時になんなんとす。起きて盥嗽し終わり、うたた昨夢の現象を思う。しかれども、予や元来、夢想に感じ、空想を惹起するがごとき情感なく、ことに夢境は某川暴漲せりと覚ゆれども、あたかも天晴朗、降雨の兆しもなし。かつ、はじめ家を去るとき、父平素にたがわず健康なれば、これを煙消霧散に付し、意思のかけらにもかけず。

その日も前日のごとく、某官衙に出務せり。とき三月一日なり。日課を終え、午後六時ごろ旅亭に帰り浴湯し、まさに晩餐を喫せんとす。旅亭の下婢、左側の障子を開き、手に電報を持ち、予に告げて曰く、「ただ今、君へ電報到着せり」と。予、なにごとの出来せしやと疑いながらただちに披封すれば、なんぞはからん、「父大病につき、ただちに帰宅せよ」と、親戚某より寄するところの電報なり。愕然、大いに憂懼す。しかれども、公事を帯び羈客の身となる。ほしいままに帰省なしがたきをもって、某官衙に生が病気届けを上呈し、倔強の車夫を呼び腕車に乗じ、ただちに旅亭を辞し、時刻を移さずして帰省し、父の病を訪わんとすれば、溘焉としてすでに逝き、また浮き世の人にあらず。