Japanische Klassiker mit Furigana
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いもうとのし
妹の死
中 勘助
Lesen Sie 妹の死 (いもうとのし) von 中 勘助 (なかかんすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.837 Zeichen · 18 Bildschirme
と頭蓋骨のつぎめからはなれたのを二、三枚拾ってきた。私たちは灰のなかから、これが肋骨、これが椎骨、大腿骨、なぞとひとつひとついじってみては壺にいれる。大きなのはからりと、小さなのはちりちりと音がする。骨のなかに黒ずんだのがあるのを焼き場もりの男は
「脂などがあるとどうしてもこうなります」
といってつまみだしてみせる。そばで隠坊が骨の粉をふるいはじめたので灰かぐらがもうもうとたつ。私たちはしばらく外へ出る。海には――火葬場は海岸にあった――玄海島、のこの島、鹿の島などというのがみえる。沖のほうに海の中道といって長くながくつきでた砂洲がある。舟がすきな妹はそこへゆきたがってたのでいつかつれてゆくはずだったのだそうだ。ふるいわけられたなかからまたいくつかの歯をひろいだす。壺が小さくてはいりきらないのを焼き場もりの男が上からおしつけて骨をみじゃくので大きなのととりかえる。
つぎの朝庭の赤い実のなる木に蝉のぬけ殻があったのをよくみればそばにぬけたばかりのみんみんがじっと休んでいた。どこもかしこもまだみずみずしくうすい色をして、翅など白珊瑚と翡翠の骨組に水晶をのべてはったようなのが露にぬれてしっとりとしている。