Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かしまし(かしまし)

姦(かしまし)

久生 十蘭

Lesen Sie 姦(かしまし) (かしまし(かしまし)) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.914 Zeichen · 22 Bildschirme

Aozora Bunko

面白くないことが、もうひとつあるのよ。当座、見た感じで、たかだか、水通しの本結城と軽く踏んだんですけど、結城はまったくの見そくない……なんというものなのか、粉をふいたような青砥色の地に、くすんだ千歳茶の斜山形が経つれの疵みたいに浮きあがっているの。袖付や衽の皺が、苔でも置いたようなしっとりした青味の谷をつくって、いうにいえないいい味わい。……

帯? 帯はね、蝦夷錦の金銀を抜いて、ブツブツの荒地にしたあとへ、モガルの色糸で一重蔓小牡丹文を、いたずらでもしたようにチラホラ散らしたという……お話中……わからないひとねえ、お話中だといってるじゃありませんか。切れたら、つないでください、あなたの仕事でしょう?

もしもし、ふふ、あたし……帯はともかく、着物のほうがわからない。吉野でもなし、保多織でもなし、あれでもないこれでもないと考えているうちに、いつだったか、千々村がいっていた秋田の蕗織なんだと、やっとのことで行きついたというわけ……ほら、昭和十何年かの京都の知恩院の大茶会に、鴻池可津子がたった一度だけ着たというあれの連れなの。ちょっと死にきれないでしょ。