Japanische Klassiker mit Furigana
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よめとりむことり
嫁取婿取
佐々木 邦
Lesen Sie 嫁取婿取 (よめとりむことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 85.654 Zeichen · 175 Bildschirme
一廻り瞞されたんですって。オホヽヽヽ」
「それ見ろ。その通り彼奴等は狸の瞞し合いだ。もう断ってしまえ」
と山下さんは厳しかった。
「はあ」
「そんな好い加減な奴等に仲人をされて溜まるものか」
「私もこの頃は何うも時々お話に辻褄の合わないところがあると思っていました」
「会社の人から聞いたが、呉服屋や百貨店員の手引きで来る仲人は一切いけないようだ」
「何故でございましょう?」
「話が纒まれば義理にもその呉服屋なり百貨店へなり支度を註文する。あの爺は越前屋から日当でも貰っているんだろう」
「恐ろしいものでございますわね」
と夫人は一つ学問をした。
「その他種々な仲人屋があるそうだから、うっかり出来ないぞ」
「気をつけましょう」
「身許の分った仲人の外は相手にしちゃいけない」
「して見ると衣笠さんの方が安心ね」
「うむ。又あの男に頼もう」
と山下さんも初めてのことで定見がない。
「これでもう三つになりますわ」
「ナカ/\思うようなのはないものだね。何うせ来年だ。気を長く探すさ」
「来年は二十三でございますよ」
「来年中には片付ける」
「是非然うしたいものでございますわ」
と夫人は期待を新年に繋いだ。