Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こどものびょうき
子供の病気
Lesen Sie 子供の病気 (こどものびょうき) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.633 Zeichen · 12 Bildschirme
夏目先生は書の幅を見ると、独り語のように「旭窓だね」と云った。落款はなるほど旭窓外史だった。自分は先生にこう云った。「旭窓は淡窓の孫でしょう。淡窓の子は何と云いましたかしら?」先生は即座に「夢窓だろう」と答えた。
――すると急に目がさめた。蚊帳の中には次の間にともした電燈の光がさしこんでいた。妻は二つになる男の子のおむつを取り換えているらしかった。子供は勿論泣きつづけていた。自分はそちらに背を向けながら、もう一度眠りにはいろうとした。すると妻がこう云った。「いやよ。多加ちゃん。また病気になっちゃあ」自分は妻に声をかけた。「どうかしたのか?」「ええ、お腹が少し悪いようなんです」この子供は長男に比べると、何かに病気をし勝ちだった。それだけに不安も感じれば、反対にまた馴れっこのように等閑にする気味もないではなかった。「あした、Sさんに見て頂けよ」「ええ、今夜見て頂こうと思ったんですけれども」自分は子供の泣きやんだ後、もとのようにぐっすり寝入ってしまった。
翌朝目をさました時にも、夢のことははっきり覚えていた。淡窓は広瀬淡窓の気だった。しかし旭窓だの夢窓だのと云うのは全然架空の人物らしかった。