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Japanische Klassiker mit Furigana

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きせつのあじ

季節の味

佐藤 垢石

Lesen Sie 季節の味 (きせつのあじ) von 佐藤 垢石 (さとうこうせき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.046 Zeichen · 7 Bildschirme

Aozora Bunko

だが極めて厳格に凝視すると、祖先が野にあった頃の遺風が僅かに痕跡をとどめていないでもない。家鶏は三月の頃よく交会を好み家鴨は五、六月の候を※(「言+区」、第4水準2-88-54)歌する風がある。従って味に季節があるといえば、いえるのであるが、それは極めて微妙であって軽少である。しかし野生の動物の持ち味に比すべくもないことは勿論のことであろう。

そしてまた、男女両性はその持ち味も同じでありそうなものだが、なかなかそうでない。雉子の雄は二月、三月が季節の盛りで、雌の方は三月、四月が最高潮である。鴨でも、鯛でも、鮎でも雄の方へ一足先に季節がくる。すべて野生の動物は、雄の方へ一ヵ月ほど早く、春機発動の期がきて早く衰え、雌の方が常に遅れているのである。

水禽は概して雄の方が上等の味を持っている。鴨、シギ、オシドリなどそれである。家鴨も雄の味が上等としてある。四月は鴨の季節であるから、雌雄二羽が店頭にあったら雄を求めるのが食通といえる。雉子は二月に雄、四月に雌ということになっているが、大体において雌の方がおいしい味を持っているのである。

そこで、動物の味の季節が生殖に深い関係を持っているとすれば、必然的に年齢のことを考えねばならない。