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Japanische Klassiker mit Furigana

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きせつのあじ

季節の味

佐藤 垢石

Lesen Sie 季節の味 (きせつのあじ) von 佐藤 垢石 (さとうこうせき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.046 Zeichen · 7 Bildschirme

Aozora Bunko

いかに若いものがすきであるからといったところで、性の使命を覚えないものではとるに足るまい。

いわゆる、春情相催す年頃にならねば、真の味が出てこないものである。しかし、年をとったものがいいといったところで、生殖力が衰えてからでは面白くない。即ち、上がってしまってからでは濃爛の媚を求め得ないのである。

それに例外がないでもない。支那人は若い雛鳥を、西洋人は子牛を、日本人は若鮎と若茄子を好む風がある。しかし、これは恐らく味の上からではなく、一種の嗜好からきているのではあるまいか。年を取り過ぎたものに味があろうはずがない。ものの味は、性欲がついた後、また性欲の衰える以前のものでなければならない。即ちすべて動物は、春情が催しきたってそれが衰えるまでの間を壮盛期といい、その壮盛期の間においてのみ、年に一回季節がくるのを、食味の至極とするのである。

鰻もそうである。三、四十匁の小串を好むものもあるが、それはただ、軽い味というだけである。ほんとうは五十匁以上、百匁近いものに味がある。

鰻は海からさかのぼってきて、六、七年川や沼に棲んでいると産卵のために海へ帰ってゆく。