Japanische Klassiker mit Furigana
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ことうのおに
孤島の鬼
江戸川 乱歩
Lesen Sie 孤島の鬼 (ことうのおに) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 181.795 Zeichen · 359 Bildschirme
それでも、だんだん違った、心の苦しいことが出来て来ました。秀ちゃんは、片輪というものが汚くて憎いと思いました。それですから自分が汚くて憎いのです。そして、一番一番汚くて憎いのは、吉ちゃんです。吉ちゃんの顔や身体が、いつでもいつでも、秀ちゃんの横にちゃんと食ついているかと思うと、いやでいやで、憎らしくて憎らしくて、何ともいえない気持になりました。吉ちゃんの方でも同じでしょうと思います。それで、ひどい喧嘩はしません代りに、心の中では、今までの何倍も喧嘩をして居りました。
(中略)
私の身体の半分ずつが、どこやら違っていることを、ハッキリ心に思うようになったのは、一年位前からです。たらいで身体を洗う時に、一番よく分りました。吉ちゃんの方は、顔が汚いし、手も足も力が強くてゴツゴツしています。色も黒いのです。秀ちゃんの方は色が白くて、手や足が柔かいし、二つの丸い乳…………………………………………………
吉ちゃんの方が「男」で、秀ちゃんの方が「女」ということは、ずっと前から助八さんに聞いて知っていましたが、その訳が一年位前から、分りかけて来ましたのです。「思出の記」