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Japanische Klassiker mit Furigana

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ことうのおに

孤島の鬼

江戸川 乱歩

Lesen Sie 孤島の鬼 (ことうのおに) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 181.795 Zeichen · 359 Bildschirme

Aozora Bunko

疑いもなく諸戸屋敷の傭人達だ。

私は諸戸に命じられていたことがあるものだから、急いで起上って、窓を細目に開いて覗くと、遠ざかって行く三人の後姿が見えた。二人が大きな木箱を吊って、一人がその脇につき添って行く。それが双生児の日記にあった助八爺さんで、あとの二人は、諸戸屋敷で見かけた屈強な男達だ。

諸戸が先日「近い内に諸戸屋敷の傭人達が、荷物を積んで、舟を出す筈だ」と書いたのはこれだなと思った。私はその人数を彼に知らせることを頼まれているのだ。

窓を開いてじっと見ていると、三人連れは段々小さくなって遂に岩蔭に隠れてしまったが、待つ程もなく、舟着場の方から一艘の帆前船が、帆を卸したまま、私の眼界へ漕ぎ出して来た。遠いけれど、乗っているのはさっきの三人と、荷物の木箱であることはよく分った。少し沖に出ると、スルスルと帆が上って舟は朝風に追われ、見る見る島を遠ざかって行った。

私は約束に従って、早速このことを諸戸に知らせなければならぬ。もうその頃は、昼間出歩くことに馴れてしまって、滅多に人通りなぞありはしないと、多寡を括っていたので、何の躊躇もなく、私は直様小屋を出て、土蔵の下へ行った。